【プロ解説】エアコンのドレンホースの交換方法|自分で根元から交換も簡単

【この記事で分かること】
エアコンのドレンホースの交換方法を知りたいと悩んでいませんか?エアコンのドレンホースの交換はステップを正しく理解すれば誰でも簡単に行うことが可能です。

本記事ではエアコンの取付設置のプロがエアコンのドレンホースの交換方法を徹底解説するだけでなく、ドレンホースの適切な交換のタイミング、ドレンホースを長持ちさせるコツ、ドレンホースを根本から交換する方法も紹介しておりますので是非ともご参考にしてください。

エアコンのドレンホースの交換で必要なもの

エアコンのドレンホース交換の際に必要なものは下記の通りですので事前に揃えておきましょう。

【ドレンホース交換で必要な準備物】
・ドレンホース(内径が同一のもの)
・オーム電機製 ドレンジョイント 14/16mm共用 DZ-DJ14-16
・配管用粘着テープ
・はさみ

エアコンのドレンホースの内径は14mm・16mm・18mmの3パターンありますので、事前にご自宅のドレンホースの内径を調べておきましょう。内径が同一サイズのものでないと接続をした際に隙間が発生して水漏れの原因になりますのでご注意ください。また、エアコンのドレンホースを購入する前に、取り付ける予定のドレンホースの長さより少しゆとりを持って長めにドレンホースを用意しましょう。ドレンホースの内径サイズと長さの2点に注意してご購入をしてくださいね。

【プロ解説】エアコンのドレンホースの交換方法

エアコンの取り付け設置のプロがエアコンのドレンホースの交換方法を徹底的に解説致します。エアコンのドレンホースの交換手順は「配管テープを剥がし既存の古いドレンホースを取り外す。」「新しいドレンホースに交換して接続する。」「ドレンホースを外壁に固定する。」「エアコンのドレンホースを宙に浮かせて長さ調整をする。」の順番で行います。各ステップごとにコツや注意点がありますので、そちらもあわせてご確認の上ご自身で実践してみてくださいね。

配管テープを剥がし既存の古いドレンホースを取り外す。

露出配管の場合、ドレンホースと配管とVA線は配管テープでぐるぐる巻きにされていることが多いのでカッターを使って配管テープを剥がしましょう。配管テープを剥がすと中に既存の古いドレンホースがありますので交換したい部分をハサミでカットして取り外して下さい。(ドレンホースがジョイントで接続されている場合にはジョイント部分から手で取り外してください。

ジョイントがなく室内機に直接1本のドレンホースで接続されている場合には古く劣化した部分で切り落としましょう。根元からドレンホースを交換したい場合には目次6のエアコンのドレンホースを根本から交換する方法をご確認下さい。)尚、ハサミやカッターで配管テープに切り込みを入れる際は冷媒管に刃が当たらないように注意してください。配管を損傷してしまうとガス漏れの原因となり、高額な修理費用が発生してしまいます。

新しいドレンホースに交換して接続する。

既存のドレンホースの内径サイズと同一サイズのドレンホースを用意して、ドレンジョイントをかましてからドレンホースを接続しましょう。ドレンジョイントの使い方はドレンジョイントの内径が大きい方を上部に、内径が小さい方を新しく取り付けるドレンホースに接続してください。

ドレンジョイントの取り付け位置を逆にしてしまうとドレンジョイントから水漏れが発生してしまいますのでご注意下さい。水漏れをさらに予防するためには接続部分に配管用粘着テープを3~4周ほどぐるぐる巻きにすることを推奨します。接続部分に配管用粘着テープで巻いた後は、隙間が無いように手でギュッと握って圧着させるようにしてください。

ドレンホースを外壁に固定する。

新しいドレンホースに取り替えたらドレンホースを外壁に固定しましょう。ドレンホースを固定することによって強風時にドレンホースが動かないので、ドレンホースの損傷を防いでくれる効果があります。

ドレンホースを壁に固定する際にはドレンホース専用の取付金具がおすすめです。その他にも壁に取り付ける以外に、配管とVA線とドレンホースを一緒に配管テープでぐるぐる巻きにするのもいいでしょう。配管テープで配管とVA線とドレンホースをひとつにまとめることによって、見た目もスッキリしますしドレンホース自体の劣化も防いでくれます。

エアコンのドレンホースを宙に浮かせて長さ調整をする。

エアコンのドレンホースは床に着かないように宙に浮かせた状態で長さ調整を行いましょう。エアコンのドレンホースは床から5cm以上離したところでハサミやカッターを使って切断してください。エアコンのドレンホースを宙に浮かせていると害虫の侵入を防いでくれるだけでなく、ゴミがドレンホースの穴に詰まりにくくなります。

エアコンのドレンホースの交換が必要な理由

エアコンのドレンホースを定期的に交換しなければいけない理由は「水漏れの予防」「悪臭の予防」の2点です。エアコンの水漏れは室内環境を著しく悪化させ、住んでいる人に不快感を与えます。

またドレンホースの中に生えたカビは掃除するのが難しく、エアコンのスイッチを入れるとドレンホースのカビの臭いが逆流して室内に戻る現象が起きます。快適な室内環境を維持するためにもエアコンのドレンホースを定期的に交換するようにしましょう。

水漏れの予防

エアコンのドレンホースを交換しなければいけない一番の理由はエアコンの水漏れ予防のためです。エアコンの水漏れの原因にはエアコンの設置の際にドレンホースに向かってエアコン本体が逆勾配で取り付けられていたり、エアコンの本体のケーシングが破損して適切にドレン水の排水がされる前にケーシングの穴から水漏れているなどがありますが、一番の水漏れの原因はドレンホースの詰まりによるものです。

ドレンホースの長さは一般的に最低でも2m以上ですので、ドレンホースの詰まりの箇所を特定することは非常に困難です。また、エアコンの配管とドレンホースが延々と続く横引き配管の場合には6m以上の長さにもなりますし、隠蔽配管の場合ですとドレンホースも壁の中に隠れているのでさらに詰まりの場所を特定するのはほぼ不可能です。最もエアコンの詰まりを簡単に解消できるのはドレンホース自体の交換することですので是非とも定期的に交換をしましょう。

悪臭の予防

エアコンのドレンホースを定期的に交換しなければいけないのは、ドレンホース内部にはカビが発生しやすく3年以上交換をしていないと悪臭が発生するからです。ドレンホースの内部に溜まったカビはエアコンの室内機側へ行き、ファンの風と一緒にお部屋に送風されます。せっかくエアコンクリーニングを行ってもカビの臭いが取れないのはドレンホースの中のカビが残っているからです。

エアコンのドレンホースは蛇腹の形状になっているので、たくさんの隙間にカビが生えているので、エアコンの室内機側から高圧洗浄機で水を流してもなかなかカビを全て取り除くことは難しいです。そのため、エアコンのドレンホースが劣化して汚れてきたら悪臭の予防のためドレンホース自体を交換するようにしましょう。

エアコンのドレンホース交換の適切な時期

エアコンのドレンホース交換の適切な時期は3年程度です。エアコンのドレンホースは室外側に設置されておりますので、雨風だけでなく直射日光に常に晒されております。雨風や直射日光に晒されているとドレンホースは徐々に劣化していき、ドレン水の排出に支障がでてきます。

本来であれば室内機のドレンホースの先端から室外のドレンホースの先端まで全てのドレン水が室外に排出されますが、ドレンホースの劣化によりドレンホースにひび割れや穴が空いてしまいドレン水の排水が上手くいかず、水漏れが発生してしまいます。水漏れが発生してしまいますとドレンホースと一緒に配管テープで巻かれた配管の外側や配管テープの内側にもカビが繁殖してしまいますので3年程度を目安にエアコンのドレンホースは交換しましょう。

ドレンホースを長持ちさせるコツ

ドレンホース交換後に新品のドレンホースを長持ちさせるコツは「配管カバー・化粧カバーの設置」「防虫キャップの取付設置」「エアコンのドレンホースを地面につけないように設置」の3点です。エアコンのドレンホース交換を業者に依頼をすると料金が発生しますので、少しでもドレンホースを長持ちできるように対策をしましょう。

配管カバー・化粧カバーの設置

ドレンホース交換後に配管カバー・化粧カバーを設置することでドレンホースを長持ちさせることができます。配管カバー・化粧カバーは外観が向上するだけでなく、雨風・直射日光からもドレンホースを守ってくれますので非常におすすめです。配管カバー・化粧カバーを設置することで、ドレンホースの寿命が大幅に伸びますので、ドレンホースの交換のタイミングを長くすることができ、ドレンホースの交換コストを削減することも可能です。

防虫キャップの取付設置

ドレンホース交換後に新品のドレンホースを長持ちさせるためにも、ドレンホースの先端の穴に防虫キャップを装着しましょう。防虫キャップはゴキブリやムカデやゲジゲジ虫などの害虫の侵入を阻止してくれるので、非常におすすめです。

ドレンホースの内径にぴったりのサイズの害虫が侵入してしまうと害虫がドレンホースの中で身動きができず、死んだ状態で詰まっていることがあります。ドレンホースの中の害虫詰まりは意外と皆さんが思うほど多く発生しますので100均などのダイソーやキャンドゥで防虫キャップを購入して装着してくださいね。

エアコンのドレンホースを地面につけないように設置

ドレンホース交換後にエアコンのドレンホースにゴミや害虫の侵入を防ぐため、エアコンのドレンホースの先端を地面につけないよう切断しましょう。さらに、エアコンのドレンホースの先端を地面から5~6cm程浮かせて設置することによって、エアコンのポコポコ音も軽減することができます。

なぜなら、エアコンのポコポコ音の原因はドレンホースの穴に風が入ってしまうことによって発生するからです。垂直にドレンホースを垂らすことによって、室外の風がドレンホースに入りにくくなり、寝る際にうるさいポコポコ音から解放されます。このようにエアコンのドレンホースの先端を地面につけないように設置すると複数のメリットがありますので是非ともドレンホース交換後は実践してみてください。

エアコンのドレンホースを根本から交換する方法

エアコンのドレンホースを根本から交換する方法は下記の5つの手順通りに行えば誰でも行えます。特に難しいのはSTEP3の室内機とドレンホースの接続部分のネジをラチェットドライバーで外すところです。通常のドライバーでは室内機を少し前方に背板から浮かせてもスペースが狭くてネジを緩めることが困難ですので、ショートドライバー又はラチェットドライバーを利用することをおすすめします。

ラチェットドライバーでビスを外した際には、外したビスが無くならないように保管をしましょう。STEP3以外は比較的簡単に行えますので、是非とも自分でエアコンのドレンホースを根本から交換したい方は、こちらを参考にして頂きご自宅で実践してみてくださいね。

STEP1 配管テープにカッターで切り目を入れる。

ドレンホースと配管が配管テープでぐるぐる巻きにされているかと思いますので、配管テープにカッターで切り目を入れてください。配管テープにカッターで切り目を入れる際の注意点としましては、配管にカッターの刃が当たらないように慎重に配管テープの表面だけカットするようにしてください。配管にカッターで傷つけてしまうと、ガス漏れの原因になりますのでご注意ください。

STEP2 配管テープを剥がす。

配管テープに切り目を入れることができたら、その切り目からそっと配管テープを剥がしてください。配管テープは配管の上部と下部では2重に巻かれておりますので、全ての配管テープを剥がすようにしましょう。剥がし終わった不要な配管テープは燃えるゴミとして処分をお願いします。

STEP3 室内機とドレンホースの接続部分のネジをラチェットドライバーで外す。

次は室内機とドレンホースの接続部分のネジをショートドライバー又はラチェットドライバーで外しましょう。ネジを外す際のコツは、ラチェットドライバーを入れるスペースを確保するために室内機を少しだけ上部に背板・据付板から浮かせることです。背板・据付板から浮かせることで僅か5cmから8cm程のスペースが生まれますので、その隙間にラチェットドライバーを入れてください。

室内機とドレンホースの接続部分のネジの場所は室内機の裏側にあり見えずらいので、小さな鏡を使ってネジの場所を確認するかスマートフォンのインカメを使ってネジの場所を確認するようにしましょう。初めて、ネジの位置を探るときは非常に苦戦するかと思いますが、慣れれば小さな鏡なしでも感覚でネジの位置を探ることができます。

ネジの位置が特定できたら、ラチェットドライバーでネジを外し下さい。外したネジは再度ドレンホースを取り付ける際に再利用しますので無くさないように保管しましょう。

STEP4 新しいドレンホースに取り替える。

室内機とドレンホースの接続部分のネジを外したら古いドレンホースを取り外してください。そして新品のドレンホースに取り替えて再度ネジをラチェットドライバーで締めてください。

ネジで締め付けた後は必ずドレンホースと室内機との間に隙間がないかを確認しましょう。隙間があると水漏れの原因になりますのでご注意ください。

STEP5 配管テープを再度巻き直す。

新しいドレンホースに取り替えたら配管テープを再度巻き直しましょう。配管テープの巻き方の基本は下から上に巻くことです。上から下に巻いてしまうと雨水が配管テープの中に侵入してしまうので必ず下から上に巻くようにしてください。

配管テープの巻き終わりは粘着性の配管テープで2~3週ぐるぐる巻きにして留めましょう。

高所作業でエアコンのドレンホース交換は危険

エアコンの室外機がベランダの床置きで設置されている場合にはエアコンのドレンホース交換は簡単で且つ安全ですが、エアコンの室外機が外壁に設置されていたり、天吊りの場合は非常に危険です。

基本的に高所作業で作業をする場合には長尺脚立が必要ですのでバランスを崩してしまうと転倒してしまうリスクがあります。特に雨風がある日に長尺脚立に乗ると落下して大きな事故に繋がる可能性があります。

エアコンのドレンホースの位置は室外機の近くですので、高所作業でのドレンホースの交換は自分でDIYするのではなくプロに依頼することを推奨します。

エアコンのドレンホース交換の依頼先と所要時間

エアコンのドレンホース交換を自分で行うのが難しい場合には、エアコンの取付設置業者に依頼をしましょう。エアコンの取付設置業者の多くはドレンホースの交換に対応してくれます。また、エアコンのドレンホース交換をプロに依頼するとドレンホースの設置環境に応じて若干時間は異なりますが、一般的な露出配管の場合ですと作業時間の目安として30分~40分程度かかります。

天吊りタイプや化粧カバー・配管カバーが設置されている場合には作業時間の目安として1時間~1時間30分程度かかります。隠蔽配管の場合のドレンホース交換は施工難易度が非常に高くエアコンの取付設置業者でも対応できる業者が少ないので事前にお近くのエアコンの取付設置業者にエアコンの設置環境の詳細を相談するようにしましょう。

エアコンのドレンホース交換の料金相場

一般的なドレンホースと配管が配管テープでぐるぐる巻きにされている露出配管タイプですと、エアコンのドレンホース交換の料金相場は一般的に5,000円~7,000円程度です。

配管カバー・化粧カバーが既に設置されており、配管カバー・化粧カバーを再利用する場合でのエアコンのドレンホース交換の料金相場は一般的に10,000円~12,000円程度です。エアコンのドレンホース交換の料金はドレンホースの設置環境によって変動しますので、事前にエアコンの取付設置業者に設置状況を相談することを推奨します。


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