【この記事で分かること】
エアコンのアース線の正しい付け方やアース線の設置がいつから義務化になったかを知りたいと悩んでいませんか?エアコンのアース線は火災事故や感電事故を防ぐために非常に有効です。また、平成28年3月に内線規程が改定されエアコンのアース線の設置が義務化されております。
本記事ではエアコンのアース線が必要な理由やエアコンのアース線の正しい付け方を解説するだけでなく、エアコン用のコンセントにアース端子がない場合の対処方法も紹介しておりますので是非ともご参考にしてください。
~目次~
エアコンのアース線とは?
エアコンのアース線とは落雷に伴う高圧電流がエアコンの電子基盤に一瞬で流れ込むことを防ぎ、高圧電流を文字通りアース(地面)に逃がすことによってエアコンの故障やエアコンの発火による火災事故を予防する役割があります。また、エアコンの漏電時にはアース線を接続していることによってエアコンの故障だけでなく人体への感電も予防してくれる非常に重要なものです。アース線はエアコンの室内機から電源コンセントと一緒に出ており、エアコン専用のアース端子に接続することによって、エアコンにとって余剰電流をアース線から逃がしてくれます。
エアコンのアース線の役割
エアコンのアース線にはどのような役割があるか解説をしていきます。大きく分類して2つの役割がありますので具体的に分かりやすく紹介していきますね。
落雷によるエアコンの故障予防
大気中の電荷の不均衡によって発生する雷の高い電流がエアコンに流れると、アース線が過電圧分を地中に逃がすのでエアコンの故障を防ぐことが可能です。余剰な電流がエアコンの電子基盤に侵入しないので、精密機器であるエアコンの基盤を雷から守る役割を果たしてくれます。
エアコンの水漏れ発生時の感電予防
エアコンの水漏れ発生時には、ドレン水に電気が伝わって感電する危険性がありますが、アース線を接続することによって人体への感電を防ぎ地中に電流を逃がしてくれますので感電事故を予防することが可能です。アース線を設置していることによってエアコンの漏電の際に放出される火花(スパーク)も抑えることができ、火災事故も防いでくれます。
【簡単】エアコン(電源が100Vタイプ)のアース線の正しい付け方
エアコン(電源が100Vタイプ)から伸びているアース線をアース端子に接続する正しい付け方を解説致します。使用する道具はマイナスドライバーとプラスドライバーの2つだけです。それでは火災事故や感電予防のためにもしっかりとエアコンのアース線の正しい付け方を学んでくださいね。
アースターミナルの蓋を開ける。
アースターミナルの蓋は素手でも開けることができますが、開けることが難しい場合には、少し小さめのマイナスドライバーを使うとスムーズにアースターミナルの蓋を開けることができます。
ストリップゲージに合わせてアース線の被覆を剥く。
アース線の被覆を剥く際には切れ味の良いカッターを使って優しくゆっくりと被覆だけに切り込みを入れてください。アース線をコロコロと転がしながらカッターの刃の先を被覆に僅かにあてるのが上手く被覆に切り込みを入れるコツです。切り込みを入れる位置はストリップゲージの長さに合わせるように注意が必要です。無事、被覆に切り込みを入れたら被覆をそっと引っ張って抜いてください。
アース線の先端の銅線をねじる。
被覆をゆっくりと引き抜いたら銅線がでてきますので、5回~6回ほどねじりましょう。銅線の細い線が不規則にはみ出ているものがありますので、ニッパーを使って先端を綺麗に切断してください。
アースターミナル端子のネジを緩めてアース線の先端を挿入する。
アースターミナル端子のネジをプラスドライバーで緩めると、3cmほどの隙間が生まれますので、アース線の先端を挿入しましょう。
アースターミナル端子のネジを締めてアース線をアース端子に固定する。
アースターミナル端子のネジをプラスドライバーでしっかりと締めてアース線がアース端子に固定しましょう。最後にアース線が外れないかをチェックして終了です。
エアコンのアース線設置の際の注意点
エアコンのアース線をアース端子に接続をする際に1点だけ注意点があります。それはアース線の被覆を剥く際に、切り込みを入れる位置をストリップゲージより長く切断しないように注意をしてください。ストリップゲージより長く切断してしまいますとアース線の銅線部分がアース端子に接続をしても露出されてしまいますので、非常に格好が悪くなってしまうだけでなく、被覆がない部分に関しては絶縁体としての役割がないので、露出部分に電流が流れていると感電のリスクが御座います。必ず、アース線の被覆を剥く際には適切な長さをカットするようにしましょう。
エアコンの電源が200Vタイプの場合のアース極(接地極)の形状
【単相200V 15Aの場合】
単相200V 15Aの場合にはアース極(接地極)はタンデム形です。
【単相200V 20Aの場合】
単相200V 20Aの場合にはアース極(接地極)はエルバー形です。
エアコンのアース線の義務化はいつから?
平成28年3月に電気事業法に基づく経済産業省省令「電気設備に関する技術基準を定める省令」にてエアコンの取り付け施工事業者は具体的な施工方法を規定した民間自主規格が定められ、消費者の安全確保の観点よりエアコンのアース接続は義務化されました。こちらの民間自主規格は実務上自主的なもので任意によって取付けなくてもいいという訳ではなく、電気関係の法律・政令を基に電力会社も内線規程に準拠しておりますので、エアコンを設置する際にはアース線をアース端子に接続しなければいけません。補足では御座いますが現在の電気事業法に基づく内線規程では、アース線を取り付けなかったことによる罰則規定は存在しませんが、近い将来電気事業法に基づく内線規程の詳細も変更される可能性もありますので注意が必要です。
【義務化の背景】エアコンの火災事故は年間60件
内閣府大臣官房政府広報室からの発表によるとエアコンによる火災事故が2018年度から2022年度までの5年間に302件発生しており、そのうち9件死亡事故になっているそうです。つまり、一年間当たり60件もの火災事故が毎年日本で発生している計算になります。エアコンは私たちの空調環境を快適にする非常に便利な家電製品ではありますが、一歩利用方法を誤ると大惨事になってしまうことがお分かり頂けたかと思います。エアコンの発火原因は大きく分けると下記の3つに分類できます。
・電源コンセントと延長コードを接続による火災
・ホコリやカビによる詰まり又はエアコンスプレーの洗浄液が室内機の電子基盤による火災
・ドレンホースから害虫が侵入して電子基盤に接触による火災
どれもエアコンの取付設置・取外しやエアコン修理そして高品質のエアコンクリーニングを一気通貫して提供している空調設備総合会社であるエアピカスタッフからすると、しっかりと事前に対策をすれば防げる事故です。是非ともエアコンのアース線の接続はエアコンの取り付けをされる際に、電気事業法に基づく内線規程で義務化されておりますのでルールに準拠した取り付け会社に必ず依頼をするようにして下さい。
エアコンの室外機もアースの設置は必要か?
エアコンの室内機のアース線を接続することは、上記項目で分かったけどエアコンの室外機もアースの接続は必要なのでしょうか?結論からも申し上げますと室内機のアースを接続していれば室外機のアース接続は不要です。
エアコンの室内機と室外機はVA線で結ばれておりますので、仮にエアコンの室外機に雷が落ちたとしても室内機側のアースを高圧電流が流れ地中に逃がしてくれますので心配はいりません。一般的に、エアコンの室内機側にアースを接続しますが、室外機側にアース接続をしたい場合には室内機側のコンセントにはアースは不要になります。つまり、エアコンの室内機側又は室外機側のいずれか1か所のみでアース接続は十分ということです。
アース端子がない場合は法律上アース工事が必須
エアコン用のコンセントにアース端子が設置されていない場合を賃貸アパートではよく拝見しますが、電気事業法に基づく内線規程ではアース工事は必須ですので必ず電気工事業者にアース工事を依頼しましょう。アース端子付きエアコン専用コンセントに変更することは資格がない方は法律で禁止されておりますので、必ず電気配線工事であるアース工事は電気工事士にご相談してください。
エアコンのアース工事の料金相場
エアコンのアース工事の料金相場はアース工事の種類によって異なります。大きく分けるとアース工事は2つに分類できますので、それぞれのアース工事の料金相場を解説していきます。
・コンセントの電気系統がアース対応している場合 6,000円~8,000円程度
工事内容解説:電気系統がアース対応しているコンセントはコンセントのカバーを取り替えするだけですので作業時間も20分~30分と短時間で安くアース工事をして貰えます。
・コンセントの電気系統がアース対応されてない場合 20,000円~25,000円程度
工事内容解説:電気系統がアース対応されてないコンセントは本体のコンセントカバーを交換するだけでなく、他の部屋でアース処理がされている線を指定のコンセントまで延長しなければいけませんので、どの程度の長さのアース線を延長するかによって施工時間もアース工事代金は大幅に異なってきます。但し一般的な電気系統がアース対応されてない場合のアース工事は概ね1時間半~2時間程度で20,000円~25,000円程度の料金相場です。具体的な施工状況に応じて施工時間とアース工事料金は変動しますので、ご近所の電気工事屋に具体的な見積依頼をするようにしてください。
エアコンクリーニングで漏電火災予防
内閣府大臣官房政府広報室からの発表の中でエアコンの火災事故の原因には、エアコンのホコリやカビによる詰まりによりドレンパンがオーバーフローして水漏れしてしまい、そのドレン水やホコリ等がエアコンの心臓部分である電子基盤に付着し漏電火災が具体的な事例として挙げられておりました。エアコンクリーニングを専門としているエアピカのスタッフはご家庭でお使いのエアコンに関してはエアコンの使用頻度に関わらず年に1度エアコンクリーニングを推奨しております。エアコン自体の豊富な知識と経験を持ち合わせているスタッフがエアコンクリーニングを行うことによって、上記のような悲惨な火災事故は防ぐことができます。夏場の快適な空調環境を手に入れるためだけでなく、家族にとって最も大切な資産のひとつであるご自宅を火災事故からもしっかりと守るためにも定期的にエアコンクリーニングをご検討してくださいね。
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